「本小松石」とは?その魅力と価値を知る
【静けさを感じる、やさしい石】
お墓に選ばれる石材には、それぞれ“らしさ”があります。
中でも、ひときわ落ち着いた風合いと、日本人の感性に寄り添うやさしさを持つのが、「本小松石(ほんこまついし)」です。
墓石としてはもちろん、仏像や和風建築の石材としても高く評価される、
日本を代表する和型墓石用の銘石。その魅力に迫ってみましょう。
🟢 【本小松石とは】
- 🔹産地:神奈川県小田原市・真鶴半島(まなづるはんとう)周辺
- 🔹分類:安山岩(あんざんがん)系の火山岩
- 🔹特徴:やわらかく加工しやすいが、経年変化とともに深みが出る
その名の通り、「小松(現・真鶴町小松地区)」で産出される石で、
色合いは淡い緑灰色〜青緑系〜茶褐色へと変化していくのが特徴です。
この“変化していく美しさ”は、人工の石材では決して再現できない、本小松石ならではの魅力です。
🧭 【「本」小松石? 実は“本”がつく理由がある】
本小松石には、「小松石」と区別するために“本”がつけられています。
- 「小松石」:他地域で採れる類似した石(類似品・代替石材など)
- 「本小松石」:神奈川県真鶴町・原産の本物の小松石
つまり「本小松石」という名前そのものが、品質の証でもあるのです。
🪵 【魅力:経年変化と“和”の趣】
- 年月を重ねることで、表面の色がほんのり茶色や赤みがかる
- 光を反射しにくい、落ち着いた“マット感”のある質感
- 手入れ次第で、渋く深い色味が出てくる
- 和型墓石との相性が非常によく、伝統的な家族墓によく使われます
📌「落ち着いた色がいい」「華やかすぎない石を選びたい」という方に根強い人気があります。
⚠️ 【本小松石の注意点とお手入れ】
本小松石は、庵治石や御影石に比べるとやや吸水性が高く、柔らかめの石材です。
そのため、以下の点に注意が必要です:
- 傷がつきやすいため、硬いブラシや研磨剤はNG
- 雨や湿気で表面に苔が生えやすい傾向あり
- 定期的な清掃やコーティング処理がおすすめ(プロによるメンテナンスが理想)
👉 しかし逆にいえば、お手入れすることで“味わいが深まる”石材でもあります。
🧘♂️ 【「静かな佇まい」を重視するご家庭におすすめ】
こんな方に特におすすめです:
- 和型の墓石を建てたい方
- 香り立つような“静寂さ”を石に求める方
- 祖父母・ご先祖様の代から続く伝統墓地に調和させたい方
- 関東出身、あるいは真鶴や小田原にゆかりがあるご家族
🙏 まとめ
本小松石は、華やかさではなく、時を重ねて“深まる美しさ”をもつ石材です。
流行に流されず、落ち着いた雰囲気を大切にする方に選ばれています。
お墓の石に迷ったとき、
「10年後、20年後にどんな佇まいになっているか」――そう考えてみると、
本小松石の魅力がより深く感じられるかもしれません。
ご先祖様への想いを、やさしく静かに伝える“語る石”――
それが、本小松石です。
“風情と品格をあわせ持つ国産銘石” への1件のコメント
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