元船と小船の飾り船文化 〜海の祭礼と民の誇り〜
■ 「飾り船」とは?
香西に伝わる“飾り船”は、祭りの際に装飾を施して港を巡る伝統的な行事船。
船体に幕や旗、提灯を飾り、神輿や太鼓、若者たちを乗せて香西湾を練り歩いたといいます。
この文化は、香西の「元船(もとふね)」「小船(こぶね)」という二隻の伝統船を中心に続けられてきました。
■ 元船と小船:役割と違い
- 元船:最古の飾り船で、格式が高く、神事の中心的役割を担う
- 小船:元船を補佐し、若者や子どもたちの乗船用として活用された
二隻は“兄弟船”のように扱われ、村の誇りとして年に一度の祭礼で華やかに登場しました。
■ 海と信仰、そして絆の象徴
飾り船は単なる祭り道具ではなく、船乗りの安全・豊漁・家内安全を願う“動く神事”でした。
現在では実際の航行は行われていませんが、船体は保存され、地元の資料や写真展で公開されることもあります。
📍ご案内メモ
- 展示:香西地区資料保存会所蔵/イベント時のみ展示
- 関連行事:旧暦6月頃の海神祭(現在は規模縮小)